循環型社会の構築
東海理化グループでは、限りある資源を有効に使用していくため、製品の生産に使用する樹脂や金属など、さまざまな資源の循環利用を進めています。また、生産活動では、水の使用が不可欠であるため、使用量の低減や水質管理の徹底により放流先への影響低減に取り組んでいます。
資源の有効利用
製品の解体性向上やリサイクル材の活用を推進し、循環型社会の形成に寄与する製品づくりを行っています。
仕入先と連携したプラスチック端材の回収
樹脂廃材活用PJTを発足し工程内リサイクルの取組みを強化しています。さらに、仕入先を含むサプライチェーンでの資源循環体制を構築し、工程内で消費しきれない分は塗装治具に活用、今後は製品材料としても利用を拡大していきます。
シートベルト端材のアップサイクル
シートベルト製造工程で発生する端材は、ファッション小物として再生し商品化に挑戦しています。地元のテントメーカーにも協力を呼びかけ、提供されたテント端材を組み合わせてデザインにこだわるなど、商品価値を高め、「サーキュラーエコノミー」の実現に取り組んでいきます。
廃棄物排出量の低減
製品の歩留まり改善や不良率の低減、3Rの徹底により、廃棄物の排出量を低減し、限りある資源を有効に利用する取り組みを行っています。
成形工程における廃棄物の低減
射出成形機では、材料を切り替える際にパージ※を行っていますが、射出速度やスクリュー回転数などのパージ条件を最適化し、材料の色ごとにパージ回数を見直したことで、材料切替え時に発生する樹脂の廃棄物を44％低減しました。
梱包・包装資材の低減
製品の梱包や包装に使用する資材を低減するため、荷姿の改善や梱包資材のリターナブル化に取り組んでいます。2021年度は目標未達となりましたが、挽回計画により、2022年度の達成をめざしていきます。
物流における梱包・包装資材の低減
物流に伴う環境負荷を低減するために、梱包・包装資材の使用量低減に向けた取り組みを積極的に推進しています。
コネクタ梱包に使用している段ボール箱の板紙中心部を強化軽量タイプに変更することで、1箱あたりの重量を10％低減しました。
使い捨てプラスチックの低減
HOYA株式会社 アイケアカンパニーが行う使い捨てコンタクトレンズ空ケース回収の取組"アイシティecoプロジェクト"に参加しています。本プロジェクトは、リサイクルによる環境保全だけでなく、障がい者の自立・就労支援や日本アイバンク協会への寄付にもつながっています。国内全工場で従業員への参加を呼びかけ、これまで30.47kg（空ケース約30470個分）を回収しました。
水使用量の低減
生産拠点ごとの降水量や取水量から水リスクの評価を行い、利用効率の向上や再利用など、水使用量の低減に取り組んでいます。
製造工程における水の再利用
メッキ処理工程では、排水の一部をイオン交換塔で処理した後、工程内で再利用しています。また、半導体の製造工程では、微細なゴミを除去するために使用する純水の製造過程で発生する濃縮水や、使用後の純水の一部を再利用し、水の使用量と排出量を低減しています。