社会課題解決型商品開発・サービスの開発

 当社はこれまで主に自動車部品の事業を通じて、社会に貢献してきました。環境が大きく変わっていく中でこれからも社会に貢献し、持続的に 成長していくには、事業基盤をより強固なものにするとともに、さらに広い分野で社会課題への解決を取り組む「SDGs経営」を推進する必要が あると強く感じています。今後5年間の成長戦略の中で「ソリューションビジネスの拡大」として、社会課題解決型商品・サービスの開発に取り組んでいます。

 

社用車管理DXサービス「Bqey(ビーキー)」

 2022年4月より社用車管理の課題を解決するDXサービス「FREEKEY 社用車予約」のサービスを開始しました。 このサービスは、東海理化初のSaaS(Software as a Service)型商品であり、ソフトウェアやアプリケーションの機能をインターネット(クラウド)経由で提供します。 社用車の予約・確認から、アルコールチェック記録・車両点検記録・運転日報の記入・デジタルキーでの施解錠まで、スマートフォンひとつで完結できるため、利用者の利便性が飛躍的に向上し、主業務に集中しやすくなります。また管理者は、物理的な鍵の管理や受け渡し業務から解放されるだけでなく、予約状況・車両点検記録・運転日報・鍵権限の付与状況などの情報が全てクラウド上で一元管理されるため、業務効率が格段に向上します。利用者と管理者の両者の立場から、「FREEKEY社用車予約」は社用車管理の課題を解決し、DX化を牽引します。 2022年12月に「Bqey/ビーキー」にサービス名称を変更しました。契約社数を着実に積み重ね、最も売り出し中の新規事業です。

 

レンタカーマッチングアプリ「Uqey(ユーキー)」

 2022年9月にデジタルキーを活用したレンタカーマッチングアプリの新開発を発表し、2023年2月沖縄県で先行導入し、テスト運用を開始しました。 このサービスには車両検索・予約・アプリ内決済・免許証確認(本人確認)・貸渡証発行・デジタルキーでの施解錠の機能があります。 3月にはレンタカーの利用時・返却時の車両の写真撮影機能を追加しており、5月現在では沖縄県、北海道、福岡県でサービスを展開しています。 これからも、レンタカー事業者と利用者の声をもとに機能のアップデートを定期的に実施し、お客さまそれぞれの運用に合わせた、より使いやすいサービスになるようにつとめていきます。

 

 

Think Scrap ~端材から生まれたアップサイクルブランド

 2020年に東海理化全従業員に対して新規事業アイデアの社内公募を行いました。集まった1904件のアイデアを丁寧に絞り込み10テーマに層別。その中にシートベルト端材の活用でSDGsに貢献したいという意見が多く含まれていました。 シートベルトの端材は毎日約300kg発生します。「端材を使って価値あるモノを作り出す」という発想がThink Scrap誕生のきっかけになりましたが、東海理化ではシートベルトに対して複雑な縫製作業ができず途方に暮れていたところ、東海理化の想いに共感していただいた株式会社まるかと出会い、複雑な縫製の商品製造のめどがつきました。 また、シートベルト端材だけでは商品ラインアップに限りがあると思っていた時に「他業界のメーカーも生産工程で発生する端材の活用方法に悩まされていないか?」という発想からさまざまな会社に声をかけた結果、ビニールカーテンを製造する株式会社チームライクから端材の提供が得られることになりました。また、地元の大学生からアイデアをもらい、かわいらしいデザインのトートバッグも開発しています。 当社単独では困難な商品開発も、地元の企業や学生とコラボレーションすることで、SDGsに貢献しています。

 

 

車内置き去り防止支援システム ~悲しい事故を受けた超短納期での商品化

 2022年9月、幼稚園児通園バス置き去りという痛ましい事故の報道を受け、このような悲しい事故は二度と起こさないとの思いで、社内関係部署一丸となって開発を推進しました。国交省へのプレゼン、トヨタ・日産への売り込み、社外関係者とも密に連携し、これまでにないスピードで製品化し、2023年3月にリリースしました。 量産品をベースに開発することで、短納期開発、車載品質の確保が可能になり、車両のイグニッション信号のみを使用し装置の起動・停止をすることで、既存車両への搭載を容易にしました。さらに声案内による車内警報で、初めて利用される方でも容易にわかる操作にしています。

 

これからの社会課題解決型商品・サービス

 東海理化には「必要ならば人が嫌がることでも誰かがやらねばならない」というチャレンジ精神があります。 その精神で構造が複雑で採算の確保が困難なスイッチ製品、盗難の手口の高度化に直面しているキー・ロック製品、法規が定期的に更新され年々要求性能が上がっていくシートベルト製品などの商品を手掛けてきました。 これからも、社会課題に目を向け、必要であれば異業種とも協業し、社会課題解決に資する商品・サービスの開発を続けていきます。

 

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