自然共生社会の構築

 国内外で進む化学物質の規制強化や法整備に対応していくとともに、製品開発と生産工程の両面で環境負荷物質の低減を進めています。また、生物多様性保全の活動や地域への貢献活動を通じて、自然と共生する社会の実現に向けた取り組みを展開しています。

環境保全・生物多様性保全の推進

認証ロゴ 授賞式

 持続可能で自然と共生する社会をめざして、生物多様性の取り組み指針を定め、地域や行政と連携して東海理化グループ全体で活動を推進しています。
 外来種の駆除や、希少種の保全、生態系ネットワークの形成など、生物多様性へ貢献する幅広い活動が認められ、2022年に新たに創設された「あいち生物多様性企業認証制度」において、認証を取得しました。

生物多様性の取り組み指針

アルゼンチンアリの駆除

 岐阜県の可児市と連携し、アルゼンチンアリの駆除を実施しています。アルゼンチンアリは、攻撃性・繁殖力が高く、在来アリを駆逐根絶してしまうため、特定外来生物に指定されています。また、アブラムシなどの農業害虫と共生し、農作物への被害を助長させる、電子機器などの隙間に入り込み、回路をショートさせるなどの被害も発生しています。
 生息エリアを拡大していくアルゼンチンアリを封じ込めるため、知恵や技術を出し合いながら活動を進めています。

アルゼンチンアリ 防除活動

地域への貢献活動

 自然・地域と共生する企業をめざし、地域に貢献する活動を継続的に実施しています。
 本社工場を置く愛知県大口町では地域に生息する特定外来種「オオキンケイギク」の駆除活動を町や、近隣企業と連携しながら実施しています。オオキンケイギクは、繁殖力が強いため日本在来の植物を駆逐し、地域の生物多様性を脅かしているため、継続して駆除活動を行っています。
 また、大口西小学校にあるビオトープをホタルやトンボの住処にしていくため、維持管理の取り組みを小学校や地域住民と連携して行っています。

オオキンケイギク駆除 ビオトープ保全活動

海洋汚染の防止活動

 海洋汚染問題の解決に貢献する為、使い捨てプラスチックの低減や海洋資源の持続可能に配慮した利用など、会社の中でできる取組みを積極的に行っています。
また、啓発活動などを通じて社員の海洋汚染問題に対する理解を深めるとともに、自主的な行動に促すよう取り組んでいます。

物流における梱包・包装資材の低減

コンタクトレンズ空ケース回収

 HOYA株式会社アイケアカンパニーが行う使い捨てコンタクトレンズ空ケース回収の取り組み、「アイシティecoプロジェクト」に参加しています。使い捨てプラスチックを確実に回収管理することで、廃プラによる海洋汚染防止につながります。各工場で活動への参加を呼びかけ、これまで106kg(空ケース約106,000個分)を回収しました。

サステナブルシーフードの提供

サステナブルシーフードの提供

 食堂では、持続可能で環境に配慮した漁業で捕られた魚介類「サスティナブルシーフード」を使用したメニューを提供しています。食事という毎日欠かすことのできない身近なところから「海の豊かさを守る」選択をしてもらうことで、SDGsの目標への貢献を生活の中で意識してもらい、エシカル消費などの自主的な行動へ促すよう取り組んでいます。

オールトヨタ グリーンウェーブプロジェクトへの参画

 人と自然が共生する未来づくりを目的に活動している「オールトヨタ グリーンウェーブプロジェクト」に参画しています。トヨタグループ各社と取り組みを共有し、協働で活動を行うことで、活動の輪を広げ、生物多様性の保全を効果的に進めています。

オールトヨタ グリーンウェーブプロジェクト

製品含有化学物質管理の充実

 化学物質規制の各国動向を把握し、規制物質を含まない製品への切替えを行っています。

スイッチ製品

REACH規則対象物質の代替化

 化学物質の各国動向を把握し、規制物質を含まない製品への切替えを行っています。
 タッチパッドの振動応答用モーターに使用されている軸受け油、ヒーターコントロールスイッチの液晶ディスプレイをREACH対応品へ変更しました。

環境負荷物質の低減

 人や環境へのリスクを低減していくため、生産工程で使用する化学物質の使用量や排出量を把握し、環境負荷の高いVOC(揮発性有機化合物)やPRTR法対象物質の低減を推進しています。

PRTR法対象物質排出・移動量(t)
PRTR法対象物質排出&VOC(揮発性有機化合物)排出量
ステアリングスイッチ

製品におけるVOC排出量の低減

 ステアリングスイッチの塗装工程では、VOC含有量が少ない塗料へ変更し、さらに、塗料と溶剤の配合比を見直すことで、VOC排出量を最小化しました。

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