成長戦略(モビリティ領域):エレクトロニクスビジネスセンター

市場の変化を見極めて、ビジネスモデルを構築して新たな市場に挑みます

エレクトロニクスビジネスセンター長
執行役員
櫻井 武俊

デジタルキー

デジタルキーは、モビリティの在り方、社会インフラ(スマホとクラウド)が変わってきたことにより次世代に期待されるシステムとなります。スマートキーでの実績、車載技術をベースに商品性を磨いて市場を創り次の事業として育てていきます。
事業課題として、クラウドサーバーソフト開発やその運用、品質保証の在り方など、商品開発と同時に新たなビジネスモデル構築にもチャレンジしています。

スマートキー

利便性が良いスマートキーは全車標準搭載となりグローバルに伸びていきます。インドなど新興国向けや二輪、小型モビリティなどへの拡販を進めています。

半導体

ロングテールと言われる民生向けの少量品を狙っていましたが、あまりにも少量だと利益が出ず、数量が多くなると民生メーカーなどの競合が出てきます。
当社はプロセスが微細ではないので、同じ機能をつくるにもICが大きくなりコストが高くなり競争力を出すのが厳しいため、0.35μmの微細化投資をして、競争力を上げようとしています。
一方で、自動車向け製品には、高耐圧や品質保証に関する厳格な要件があります。こうした特殊事情から、民生メーカーは参入をためらう傾向があります。ほしいユーザーがいるのに、プレーヤーがいない状況です。お困りのユーザーにアプローチするよう方針を変更し、お客さまを増やし2030年には32億円、2035年には50億円の売上達成をめざしています。

事業機会

デジタルキー・スマートキー

  • 二輪事業への進出

半導体

  • 中規模量の車載市場

競合企業

デジタルキー・スマートキー

  • コンチネンタル、アルプスアルパイン(四輪)
  • ニデックモビリティ(二輪)

半導体

  • フェニテックセミコンダクター
  • ミネビアミツミ
  • 日清紡

強み

デジタルキー・スマートキー

  • 防犯性に不可欠な通信・暗号技術

半導体

  • 少量多品種の半導体を低コスト・短いリードタイムで開発、製造するノウハウ

リスク

デジタルキー・スマートキー

  • 電子キー単独では他社への優位性が保てない

半導体

  • 汎用半導体では価格競争力が弱い

主な製品

  • スマートシステム
  • 各種ECU
  • カスタムIC

2024年度連結売上高

スマートシステム917億円

売上高推移

2024年度 917億円

中期経営計画「TRV2030」における成長戦略

デジタルキー・スマートキー
  • 2030年以降にスマートシステムからデジタルキーへの移行を予測し、開発を推進
  • 東海理化がデジタルキーシステムTier1となりインド部品メーカーと協業しインドOEMへの拡販を推進していく
  • スマートキーは二輪向けの拡販を進める
半導体 ロングテール(少量)から中規模の車載市場をメインターゲットに切替え、2030年に32億円、2035年に50億円の売上をめざす
システム シート、内装、ハンドルメーカーとのキャビン付加価値向上アイテム協業にてシステム領域で開発貢献していく

成長戦略の位置付け

成長戦略図

1999年に日本初の電子キーシステムを製品化して以降、スマートキー、デジタルキーは東海理化の収益の柱として位置付けられ、これからも高い利便性を背景に安定収益を狙う製品群です。
また1980年より内製向けに貢献してきたカスタムICの設計/製造技術を進化させ付加価値を生み出し、新たな収益源として今後は多くのお客さまに活用いただくことをめざします。

目標達成への動き

デジタルキー開発

今後さらに拡大が予測されるデジタルキー(スマホキー)のUWB(Ultra Wide Band)やBluetoothなどの電波関連技術は、さまざまな応用製品を生み出すポテンシャルがあると考えています。その一つで、UWBによる幼児置き去り検知システムは自動車技術会で技術開発賞を受賞しています。

Bluetooth, ECU, NFC, UWB

半導体ターゲット

新たに車載向けカスタムIC市場をターゲットに加え、さらに0.35μmプロセスで競争力を確保してビジネス獲得を推進します。