スマートシティを加速せよ!
デジタルキーを活用した、
新たな領域への挑戦。
家やクルマの扉をあける鍵。この鍵の機能を、スマホに代替させたものが「デジタルキー」です。鍵を持ち歩く必要がないため紛失リスクが減ったり、遠隔地から鍵の開閉ができたり、世の中のスマートシティ化を加速させる存在。東海理化は以前からこのデジタルキーの技術開発に注力。すでに一部のクルマでの実用化に成功していました。この技術をクルマ以外に展開できるのではないか。クルマ領域だけにこだわらない東海理化の新たなチャレンジとして「デジタルキープロジェクト」がスタートしました。
# PROFILE
開発 大嶌優季
開発部 第2開発室
# PROFILE
開発 及川賢人
開発部 第2開発室
# PROFILE
営業 石山健二
第1営業部 第2営業室
01
クルマ以外の領域で攻める!
熱い想いからプロジェクトが本格始動。
石山
このプロジェクトは、会社からはもちろんですが、社会からも期待されているプロジェクトだと思っています。その理由は、現代の鍵の概念が大きく変わるきっかけになり得るからです。
及川
これまでの鍵という有形のものが、目に見えない無形のものへ。きっと数十年後には、現在使用している鍵を見て、「懐かしい!」という社会になっていると思います(笑)。
大嶌
鍵と聞くと、家やクルマを連想される方が多いと思います。ですが、実は世の中にはたくさんの鍵が隠れています。例えば、自転車や駅のロッカーもそうですね。さらに、シェアリングが進み、一つのモノを複数で共有することが増えていくので、鍵の重要性はさらに高まりを見せていきます。
石山
そのなかで、クルマ以外の領域を攻めていくことがこのプロジェクトのミッションです。ですので駐車場業界やシェアバイク業界、カーシェアをしている会社など、とにかく幅広いマーケティング活動をしています。それと同時に、利用シーンのアイデアを提案。その結果、お客様からの引き合いや、展示会や講演会などでお声がけをいただくことも増えてきています。
大嶌
例えば、駐車場。車を運転する人は経験があると思いますが、運転席から駐車券を取ることに苦労したことはありませんか?デジタルキーがあれば、その動作は全く必要ナシ。幅寄せや窓を開閉することなく、スマホで“ピッ”とするだけ。さら決済もスマホでできるのでキャッシュレス。まさしくスマート駐車場の誕生です。
及川
私は製品開発に役立つ最先端の技術や情報を、海外で行われる会合で仕入れています。そこに参加する企業はGoogleや世界各地のスマホメーカー、デバイスメーカーなど、さまざまな分野の名だたる企業。初めは上司と一緒に行っていましたが、今では一人で行かせてもらっているので貴重な経験をさせてもらっています。
石山
年齢や経験に関係なくチャレンジさせてもらえるところが東海理化のいいところですね。私自身も昨年中途で入社したばかりにも関わらず、東海理化として新たなプロジェクトに参画させてもらっているのでモチベーションにも繋がっています。
02
スマートシティ化に向けて、
東海理化が誇るセキュリティ技術を。
石山
東海理化が担っているのは、製品開発だけではありません。システムの構築やアプリの開発など、デジタルキーにまつわる領域をトータルでサポートしています。これまでの製品開発で培ってきた幅広い技術領域を備えた東海理化だからこそ実現できているのだと思います。
大嶌
一方で課題に上がっているのが、セキュリティ面の担保です。例えば、今もっとも脅威となっているのが、車の盗難手法である“リレーアタック”。スマホと車の交信電波をキャッチする機械を利用して開錠する方法です。現在は、あらゆるケースを想定しながら、専門部門と対策を練りながら仕様を検討している最中です。そのうえで、東海理化のコアテクノロジーであるセキュリティ技術が、解決の原動力になることは間違いありません。
石山
そのような課題をクリアしていき、早く世の中に出すことが出来ればと思っています。社長からも、「赤字でいいから、早く世に出して欲しい!」という言葉をいただいています(笑)。すでに導入を検討している企業も複数社出てきているので、このまま順調に進んで欲しいと思っています。
03
自動車サプライヤーでありながら、
新たな分野へチャレンジを。
石山
近年、新規事業を社内で独立させる自由な会社が増えてきています。そのなかで東海理化のデジタルキープロジェクトは、その発端になり得ると思っています。自動車サプライヤーとしての軸は保ちつつ、クルマ以外の分野へ挑戦していく姿勢が社内で醸成されているように感じますね。
大嶌
そうですね。そのなかで私の役割は、トヨタへの出向経験を東海理化に還元することだと思っています。トヨタでは企画だけでなく、物流や販売などの知識を学ぶことができました。その経験を活かして、新たなビジネスモデルを構築できればと思っています。
及川
自分は今、新卒3年目。まだまだ手探りの段階で、分からないことが多いのが正直なところです。ですが、東海理化としても前例のないプロジェクトに参画できているのは貴重な経験だと思っています。プロジェクトが羽ばたいていけるように、自分自身も大きく成長していきたいですね。